お口のメンテナンス~プロケア編
歯医者さんとの付き合い方

予防歯科で定期的なメンテナンス習慣を

歯医者さんは「歯が痛いときに行くところ」と思っていませんか?現在、歯を治すだけではなく、守る治療をおこなう歯科医院が増えています。
むし歯・歯周病の初期段階は自覚症状をともなわない場合も多く、痛みを感じたときには、すでに症状が進行していることも少なくありません。健康診断を年に1回受けるのと同じように、歯の健康診断を定期的に受けることで、歯の健康をより適切にケアしていきましょう。

「歯が痛くなくても通院する」ことの大切さ

厚生労働省の調査(※)によると、20歳以上で過去1年間に歯科検診を受けた人の割合は増加しており、2016年ではおよそ2人に1人が受診している結果となりました。歯が痛くなる前に検診を…と、歯の健康について意識している人が増えていると考えられます。
20歳以上で過去1年間に歯科検診を受けた人の割合
歯の健康を守る秘訣は、むし歯・歯周病の症状が出る前に、歯科医院で定期的なケアを受けること。最近では、歯科衛生士の人数を増やすなど、歯を守るための予防歯科に力を入れる歯科医院も増えています。
予防歯科の受診を希望するときは、電話で「歯石除去とむし歯・歯周病チェックをお願いします」と伝えましょう。3ヶ月〜半年に1回程度の通院が目安になります。

予防歯科を受診すると何が変わる?

予防歯科を受診すると、歯科医師や歯科衛生士が特別な器具を使って、歯みがきでは落としきれないプラーク(細菌が増殖したかたまり)をきれいに取り除き、固くなった歯石をしっかり除去してくれます。
歯科衛生士による歯みがき指導では、実はみがけていない箇所が指摘され、適切なハブラシの選び方や正しい持ち方、当て方、動かし方やフロスや歯間ブラシ等の使い方を学べます。
また、定期的に歯の健康状態をチェック(むし歯のチェックや歯周病の目安となる歯周ポケットの測定)してもらえることで、病気の早期発見・早期治療が可能になります。
このように予防歯科を受診することは、歯の健康維持に極めて大切です。
こうした意識で、かかりつけの歯医者さんを見つけて、定期的に歯の健康診断を受けましょう。
※出典
厚生労働省「平成16年国民健康・栄養調査報告」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou06/pdf/01-04.pdf, p.218, ◆第95表◆
過去1年間に歯科健康診査を受けた人の割合(性・年齢階級別)
厚生労働省「平成28年国民健康・栄養調査報告」
https://www.mhlw.go.jp/content/000681180.pdf, p.54, 図34
過去1年間に歯科検診を受けた者の割合の年次推移(20歳以上、男女計・年齢階級別)
監修元:日本歯科大学 生命歯学部口腔外科学講座 主任教授 医学博士 里見貴史
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