【適応症】 肝細胞がん(初発のものであって、肝切除術、肝移植術、エタノールの局所注入、マイクロ波凝固法又はラジオ波焼灼療法による治療が困難であり、かつChild―Pugh分類による点数が七点未満のものに限る。) 【概要】 本試験では、切除不能かつ穿刺局所療法不適の肝細胞癌のうち、初発、単発、腫瘍径12cm 以下、門脈および胆管一次分枝もしくは下大静脈への浸潤がない、肝機能がChild Aの患者を対象とする。重粒子線治療は、重粒子線照射装置を用いて1日1回行う。 1回15.0Gy(RBE)、合計4 回、総線量60.0Gy(RBE)(週4回法)。ただし、門脈一次分枝、門脈本幹、消化管の少なくとも1つと主病変との距離が10mm以下の場合は、1回5.0Gy(RBE)、合計12回、総線量60.0Gy(RBE)(週4 回法)の線量分割を用いることも許容する。本研究では、多施設共同臨床試験で重粒子線治療の有効性および安全性の評価を目指す。主要評価項目は3年全生存割合、副次的評価項目は、3年無増悪生存割合、3年局所無増悪生存割合、有害事象発生割合、放射線肝障害(Radiation induced liverdisease;RILD)の発生割合である。有害事象の評価基準には、「有害事象共通用語規準ver4.03日本語訳JCOG/JSCO版」を用いる。探索的解析として、EQ-5D-5L(EuroQol 5Dimension five-level)を用いた費用対効果評価、QOL評価を行う。予定症例数は130例である。
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