【適応症】多発性内分泌腫瘍症1型(MEN1)が疑われるもの【概要】1)発端者診断MEN1の疑われる患者(発端者)が対象となる。遺伝カウンセリングを施行し患者の同意を得た上で採血を行い、末梢血白血球よりDNAを抽出する。次に、MEN1遺伝子のエクソン2~10のすべてをPCR法を用いて一度に増幅し、塩基配列をDNAシーケンサーにより解析する。変異が認められた場合、MEN1であることが確定する。2)保因者診断MEN1遺伝子変異が判明している家系の血縁者が対象となる。上記1)と同様の手順で遺伝子診断を行うが、既知の変異部位のみのシーケンスを行う。変異を認めた場合は、MEN1に関する各種検査を行い、治療適応のあるものに関しては早期治療が可能になる。一方、MEN1遺伝子の変異が認められない血縁者に対しては、遺伝していないことが判明し、以後の臨床検査は不要となり、医療費の節約が可能となる。