先進医療技術基本情報

医療技術名 食道アカラシア等に対する経口内視鏡的筋層切開術
ふりがな しょくどうあからしあとうにたいするけいこうないしきょうてききんそうせっかいじゅつ
概要

【適応症】
食道アカラシア、食道びまん性けいれん症等の食道運動機能障害を有するもの(食道の内腔が狭窄しているものに限る。)
【概要】
食道アカラシアとは、下部食道の狭窄により食物の通過障害、嘔吐、胸痛、誤嚥性肺炎などを生じる。下部食道のAuerbach神経叢の変性消失が主因と考えられており、薬物療法、内視鏡的バルーン拡張術、ボツリヌス菌毒素局注療法、外科的治療(筋層切開、噴門形成術)などが行われている。外科的治療が最も恒久的な治療法と考えられており、現在、低侵襲な腹腔鏡下手術(保険収載)が主流となっているが、それでも少なくとも数個の腹壁の傷を要する。また筋層切開を経腹的に行う場合、筋層切開術の長さは最長でも7cmくらいに制限される。したがって、「食道びまん性けいれん症」などは治療対象となりにくい。
 われわれは、外科的治療と同等以上の根治性を持つ低侵襲治療法として、経口内視鏡的筋層切開術(Per-Oral Endoscopic Myotomy : POEM)を開発し臨床応用している。POEMでは筋層切開の長さを可及的に延長できるので「食道アカラシア」のみならず、「食道びまん性けいれん症」にも適応可能である。

病名分類 消化器系疾患
終了 開始年月 2012年08月 解除年月 2016年04月